【罪を犯した人の社会復帰支援】勉強会を開催しました!

 罪を犯した人の社会復帰支援のメンバーでは、講師の先生に紹介していただいた本を課題図書に指定し、各自で読み進めながら定期的に内容共有・疑問共有を行う勉強会を開催しています。

                                     

 今回は、掛川直之編著『不安解消!出所者支援―わたしたちにできること』を読了したので、ご紹介します。
 内容は、矯正施設等から出所する当事者の方、支援にあたるソーシャルワーカー、地域でともに暮らしていく多様な人々の不安や課題に着目し、その解消に向けた見方を提示していく、というもの。実際に支援を行っているNPOや地域定着センター、保護観察官、福祉専門官、弁護士など様々な方が気にかけていることや考えていること、具体的な事例などを寄稿する形です。
 「不安解消」ということで初心者向けにどんな課題があるかが示され、支援の流れをまとめた図や出所者に関するデータなどが多く掲載されており、非常に勉強となりました。

                                  

 以下、メンバーの中で印象に残った部分を抜粋します。
・更生が目的ではなく、「本人が立ち直っていった結果として更生や再犯防止となっていく」という意識が共通しているようであること
・受刑者の中には、再入者として戻ってきてしまう人も多いこと。出所時の住居の有無や職業、援助できる関係者の有無が関係していること。
・「犯罪は遠い世界で発生するのではなく身近な社会からうまれる」ものだが、一般の方は出所者を「何だかよくわからないままに世にもおそろしい存在」としてみており、忌避度が非常に高いこと。そこで、出所者と社会の「仲介者」としての支援者の存在が重要となること。
・他の福祉的支援と同じく「本人の意思を尊重すること」が大事であること。
・高齢・障がい含め様々な「困窮」を抱えて社会的に排除された状態であった人が多い上、刑務所の中で、自分自身で考えて行動するということがなく、また自由なコミュニケーションをとることもないため、社会生活を営むにあたっての必要な力を失った「二重の排除状態」に陥っていること。
・この点から、意思決定自体への支援が必要である場合もあること。

  

 そのうえで、
・一般の方が不安を感じないようにするには、具体的にどうしていけばいいのか。
・支援を必要と感じていない当事者の方にどう接していくのか。意思決定にはどのように関わっていくのか。
・様々な支援者がいる中で、どのように連携をとっていくのか。それぞれがどのような役割分担をしていくのが理想なのか。
などが、今後も深めていきたいこと、また、ぜひ講師の方に聞いてみたいこととして共有できました。

  

 次の課題図書は日本犯罪者科医学会編・浜井浩一責任編集『持続可能な刑事政策とは』です!
 また、定期的に勉強会を行っていく予定です。

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