【ひきこもり支援】ひきこもりの背景にあるものとは?

 こんにちは,ひきこもり支援分科会です。

 ブログに目を通していただきありがとうございます。

 みなさんは「ひきこもり」と聞いて,どのような状態を思い浮かべますか。

 「働きもせずに家の中から出てこずに,家族の世話になっている人たち」,そのようなイメージを抱くでしょうか。

 そしてその中で,「ひきこもり」の人たちが,どうして家の中から出てこられなくなってしまったのかを想像したことがある人はどのくらいいるでしょうか。

 当分科会は,先日講師の方と分科会メンバーにてオンラインでの打ち合わせを定期的に行っています。講師の方は,全国ひきこもり家族連合会(KHJ)において事務局兼ソーシャルワーカーとして活動していらっしゃる深谷守貞さん,拉致・監禁等を行っていた悪質な自立支援業者の被害者であり当該業者に対する裁判の原告でもあるタカハシさん,タカハシさんの代理人弁護士である林治弁護士の3名が引き受けて下さいました。

 また,分科会のメンバーでこの問題の知識を深めるため,共同通信ひきこもり取材班『扉を開けて ひきこもり,その声が聞こえますか』(かもがわ出版)を読了しました。

 2019年3月の内閣府が公表したある調査結果では,中高年のひきこもりは61万3000人であり,15歳から39歳までの若年層を大きく上回っていることが明らかになりました。

 この本は,国の調査結果などの数字からはわからない問題の実相を探るため,共同通信取材班が,当事者の「声なき声」に耳を傾け,当事者目線で社会のあり方や支援の形を模索しようと「本人に必ず会いに行く。会えなくても,せめて扉の前に行こう」という決意のもと行われた取材をまとめたものとなっています。

 本の中のインタビューで,「『今,何をやっているの?』。友人や親戚に聞かれるたびに,自分が何者なのかわからなくなる」という一文があります。この文章を読んで,同じような思いを抱いたことがあることを思い出しました。

 私自身,1回目の司法試験に失敗し1年間の浪人生活をしていた時期があります。朝,仕事に行く家族に代わってゴミを出しに行くことが日課となっていました。あるとき,いつものようにゴミ出しに行くと近所の人に「お仕事は?」と声をかけられることがありました。それに対して,「今はバイトをしています」と答えたときにされた,同情とも軽蔑ともいえない表情が忘れられません。そのときに,就職をせず学生という身分もなくなった自分は今,世間から見ると中途半端な存在なのだという意識を強く感じました。

 自分が「何者なのか」を他者に説明できないといけない。そんな空気がこの社会には漂っている気がします。冒頭の,ひきこもりの人たちがひきこもる理由。もしかしたら,そんな社会の空気が,彼ら・彼女らを家の中へと追い詰める一因になっているかもしれない,と本を読みながら感じたのでした。

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