【表現の自由】あいトリ補助金不交付決定の法律上の問題点について議論しました!

 5月30日、表現の自由チームはZOOMを利用してオンライン勉強会を行いました。勉強会のテーマは、文化庁による、あいちトリエンナーレの補助金不交付決定の法律上・憲法上の問題点を検討し発表するというものでした。

 2019年9月26日、あいトリへの補助金(約7800万円)の全額不交付決定が発表されました。この全額不交付は、「表現の不自由展・その後」が炎上し中止決定がされてから約1ヶ月半が経過し、また、あいトリ検証委員会が再開すべきと提言した中間報告公開の翌日のことでした。その後、今年の3月23日に、文化庁は一転して、補助金の一部交付決定(6661万9000円)を発表しました。さらに最近では、県知事であり、あいトリ実行委員会会長の大村知事のリコールを求める運動がSNS上で話題となっています。

 

 文化庁の一連の決定は、現在、文化庁ホームページで見ることができます。

 

 令和元年9月26日報道発表・不交付決定

 https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/1421672.html

 令和2年3月23日報道発表・交付決定(交付決定額 6661万9000円)

 https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/20032301.html

 

 勉強会では、表現の自由という憲法上の問題をどのように行政法上の問題と結びつけるか、外部審査委員会の意見を聴取しなかった事実、不交付理由記載の会場の安全や運営に関する事実の申告の必要性、「全額」不交付の妥当性や平等原則等々、あらゆる観点から不交付決定の法律上の問題点を検討しました。

 勉強を重ねる中で、日本における芸術の自由の保護の薄さを問題視するようになりました。ヨーロッパには、憲法に相当する法に「芸術の自由」が明記され、表現の自由とは別個に保護されている国もあります。日本も、アームズ・レングスの原則という行政と芸術の距離を保つという考えをヨーロッパから輸入しています。しかし、本件やひろしまトリエンナーレの空中分解から分かるように、芸術部門の自律性は十分に保障されているとは言えません。

 このような現状を見て、行政官僚や政府議員、弁護士等の法律家は、もっと芸術に対する理解を深める必要があると感じました。さらに言えば、国民ひとりひとりが芸術の自由や表現の自由を正しく理解する必要があると感じます。そのための一つの機会として、7月集会の講演がうまく機能するように、今後も準備や勉強を頑張りたいと思う次第です。 

記事一覧に戻る
single.php
TOPへ