【アニメーターの労働問題】オンラインFWの報告です!

 先日、「アニメーターの労働問題」チームでは、アニメの現場で働く方とアニメ業界の労働問題に詳しい弁護士の先生のお二人からお話を聞くフィールドワークを行いました。フィールドワークと言っても、新型コロナウイルスが蔓延するこのご時世ですので、Zoomを使用したオンラインでのフィールドワークです。

 

 私たちのチームは、日本の代表的な文化として名の知れているアニメ業界が、他方ではブラック業界の一つとしても有名になってしまっている現状に問題意識を持って活動しています。具体的には、アニメーターの労働は本当に「ブラック」なのか?(現状)、その原因は何なのか?(原因)、どうやったら改善するだろうか?(解決策)の3つのポイントについて自分たちなりの答えを発見することを目指して、本や資料を読んだり、今回のようなフィールドワークを行って生の声をお伺いしたりといった活動をしています。

 

 今回のフィールドワークでは、部外者にはなかなか想像し辛い、当事者だからこそ分かるといったようなお話を沢山お伺いすることができ、大変有意義なものでした。全てをご紹介することは出来ませんが、特に私たちにとって大事な気づきだったと考えている点について2つご紹介します。

 

 1つは、「アニメーター」という言葉の広さについてです。

 まず、アニメーターの中にも動画マン、原画マン、作画監督、キャラクターデザイン等様々な役割があります。そしてこれらの役割ごとに報酬等の待遇も全く異なります。私たちは、「アニメーターの労働はブラックだ」などというざっくりとした認識しか出来ていませんでしたが、アニメーターの中にも様々な働き方があり、一口で「アニメーター」とくくってしまうのはおそらく乱暴過ぎるのです。また、アニメ業界で働く人は、アニメーターだけではありません。制作進行等、実際に描くわけではないがアニメに携わる人は沢山おり、そのような方々の労働もまた過酷なのです。問題解決のためには適切な現状認識が不可欠ですが、それは簡単なことではないのだと思い知りました。

 

 もう1つは、アニメの作品数が多すぎるということについてです。今は1クールに60本ほどのアニメがありますが、作られる作品に対して圧倒的にアニメーターが足りていないということでした。現場の能力を超えてアニメが作られているのであり、巷にいう「作画崩壊」はこの産物とも言えそうです。現場が疲弊しているのにも関わらず、何故アニメは作られ続けているのか?という疑問が湧いてきます。そこまで大量のアニメを作ろうとする動機はどこに、誰にあるのでしょうか?この点について更に調べることが重要になりそうです。

 

 例年の7月集会では、このようなチームでの学びを、実際にシンポジウムを開催するという形でアウトプットしてきました。しかし今年は新型コロナウイルスの影響によって、例年通りの開催は困難となっており、代替策での開催となりました。私たちのチームでは、9月頃、アニメーターの方や弁護士の方を講師にお招きしてのオンラインセミナーの配信及びその記事化を予定しています。私たちが学んだことを、少しでも役立つ形でアニメ業界、ひいては社会に還元していきたいと考えています。

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