テーマ

本年は以下の 11 テーマについてオンライン講演会を開催します!

オンデマンド開催のテーマ

旧優生保護法

開催日:

7月23日

講師:

新里宏二さん(新里・鈴木法律事務所弁護士・全国優生保護法被害弁護団共同代
表)
当事者の方2名
当事者の方のご親族1名

皆さんは,「優生思想」という言葉をご存知ですか。これは,優れた子孫の出生を促すとともに劣った子孫の出生を防止するという考え方であり,ナチスドイツによるユダヤ人の大量虐殺も,この考え方に基づいて行われました。
実は日本にも,この優生思想に基づいて制定された「優生保護法」という法律があります。1948年から1996年に現在の母体保護法へと改正されるまで,50年近くにもわたり日本で施行されていた法律です。
さらに日本では,この優生保護法に基づき,障害者の方に対して,遺伝的に劣った性質を持つとみなして本人の同意を得ることなく,「身体拘束」や「欺罔」などの方法による強制的な不妊手術が行われてきました。不妊手術は84万5000件実施され,そのうち強制的不妊手術はおよそ1万6500件に及ぶといわれています。
強制的不妊手術の被害者やその家族は,2018年1月の仙台地裁に提訴された裁判を皮切りに,現在全国各地で優生保護法に基づく強制的不妊手術について国に賠償を求める裁判を起こしています。
旧優生保護法は,障害者の方に対する差別であると同時に,「子を産み育てる権利」(リプロダクティブ権)を侵害する重大な人権侵害です。この問題について,裁判の動向や当事者の方のお話を聞きながら,一緒に考えてみませんか。

ひきこもり問題

開催日:

7月24日

講師:

深谷守貞さん(KHJ全国ひきこもり家族連合会、社会福祉士・ソーシャルワー
カー)
タカハシさん(あけぼのばし自立研修センター裁判原告)
林治さん(代々木総合法律事務所弁護士、あけぼのばし自立研修センター裁判
弁護団)

「ひきこもりといえば、子どもの問題」-そう思っていませんか?

内閣府が2019年3月に実施した「ひきこもり実態調査」によれば、現在日本には40歳以上のひきこもりが推計115万人あまり存在しているという結果が出ています。また、2019年5月に起こった川崎の事件や、6月に起こった練馬の事件など、今や「大人のひきこもり」は社会で無視することのできない大きな問題となっているのです。

そんななか、ひきこもりの問題を抱えた家族の「なんとかしたい」という思いに付けこみ、「就労・自立支援」と称して本人の同意なく拉致や不当な身体拘束等を行う悪質な業者が近年問題となり訴訟にも発展しています。

業者は、訴訟の原告となったAさんを何らの法的根拠もなく自宅から無理矢理拉致しました。その際、Aさんの抗議に対しては「あなたのような未成熟子には何も言う資格はない」、などと人格を否定するような発言をしてまともに取り合いませんでした。

この問題は、身体の自由や自己決定権といったAさんの人権を侵害していることはもちろん、福祉や行政などの支援が行き届かず家族がこうした業者に頼らざると得ないという問題も含んでいます。さらに、ひきこもりに至る経緯は人により様々であり、労働問題や障がい者問題など多くの社会問題とも密接に関わっています。

選択的夫婦別姓

開催日:

7月25日

講師:

早坂由起子さん(さかきばら法律事務所弁護士、第二次選択的夫婦別姓訴訟
弁護団事務局長)
恩地いづみさん(第二次選択的夫婦別姓広島訴訟原告)

現在、日本の法制度では選択的夫婦別姓は認められておらず、法律婚に際して、夫婦いずれかの姓を選ばなければなりません。

 

これに関わるのが民法や戸籍法の規定です。
・民法750条「夫婦は,婚姻の際に定めるところに従い,夫又は妻の氏を称する。」
・戸籍法74条1号「婚姻をしようとする者は,左の事項を届出書に記載して,その 旨を届け出なければならない。 一 夫婦が称する氏(以下略)」。

 

選択的夫婦別姓が認められないことは、どのような不利益をもたらしうるのでしょうか。選択的夫婦別姓を望みながらも法律婚をした人、選択的夫婦別姓が認められないために事実婚を選択している人は、それぞれどのような問題を抱えているのでしょうか。

 

2015年12月16日、最高裁は、夫婦別姓を認めない民法750条の規定の合憲性が問われた訴訟において、合憲との判断を下しましたが、15名中5名の裁判官が違憲であるとの意見を述べました。

 

2017年に行われた家族法制に関する最新の内閣府世論調査では「夫婦が婚姻前の名字(姓)を名乗ることを希望している場合には、夫婦がそれぞれ婚姻前の名字(姓)を名乗ることができるように法律を改めてもかまわない」と答えた人の割合が42.5%となり、特に結婚する方も多いといえる30代では52.5%に達しています。選択的夫婦別姓制度の導入について、国会における更なる議論が求められていますが、現在に至るまで法改正はされていません。

 

2018年、選択的夫婦別姓の実現を求める4つの訴訟が提起され、現在進行中です。
① 事実婚の夫婦を原告とし、前記最高裁大法廷判決まで争った弁護団を中心とする第二次夫婦別姓訴訟。
② 戸籍法上の問題を切り口にしたニュー選択的夫婦別姓訴訟。
③ ニューヨーク州在住の日本人夫婦を原告とした夫婦別姓確認訴訟。
④ 子連れ再婚同士の夫婦が原告となった国家賠償請求訴訟。

 

全体会では、上記4つの訴訟のうち、第二次夫婦別姓訴訟の原告の方や弁護士の方のお話を伺いながら、選択的夫婦別姓について 考えていきましょう。

 

※諸事情により、内容に一部変更が生じました。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

精神障害者の人権問題

開催日:

7月26日

講師:

細井大輔さん
(かける法律事務所弁護士、認定NPO法人大阪精神医療人権センター理事)
たにぐちまゆさん
(強制入院ご経験者、認定NPO法人大阪精神医療人権センター理事)

皆さんは日本に「精神障害者」と言われる方がどの位いるか知っていますか?「精神障害」といっても様々な症状がありますが、実は皆さんの周りにも「精神障害」を抱えている人は多く、法律だけでは解決できない悩みを持っている方が相当程度存在しています。
神出病院虐待事件など、精神科病院での事件が相次いでいます。そこで、当分科会では、精神科病院における人権問題をテーマに、実際に施設に入院したことのある当事者の方と、精神保健業務に取り組まれている弁護士の方にお話を伺い、皆さんと一緒にあるべき精神医療の姿を考えたいと思っております。
具体的には、入院当事者の方には、精神障害とはどのようなものなのか、精神科病院に入院された経緯、精神科病棟での入院生活の実態、地域医療への期待についてお話しいただく予定です。弁護士の方には、日本の精神医療の現状と問題点(医療保護入院の是非や精神医療審査会の形骸化等)、精神科病院からの退院のために弁護士ができることは何か、地域生活の充実のために弁護士ができること、その他精神障害者の人権擁護のためにどのような活動ができるかについてお話しいただく予定です。
当分科会は司法修習生が主体となって運営していますが、修習生だけでなく、受験生や学生、一般の方も含めて多く皆様の参加をお待ちしております。是非当分科会に参加してもらい、皆さんと一緒に悩みを共有し、自分たちが精神障害者の方々にどのように役に立てるのかを考えていただくきっかけになれば幸いです。

アニメーターの労働問題

開催日:

9月5日

講師:

徳野悠我さん(アニメーター、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」「攻殻機動隊
ARISE」原画、「銀の匙」作画監督、「天気の子」演出ほか多数)
大久保修一さん(旬報法律事務所弁護士、アニメ制作会社STUDIO4℃に対す
る訴訟原告代理人)

<問題意識>
私たちは、一方ではクールジャパン等と言われて日本の代表的な文化の一つとして取り上げられるアニメ業界が、他方ではいわゆるブラック業界の代表的な一つとして取り上げられている現状に疑問を抱き、「アニメーターの労働問題」分科会として活動しています。
<具体的な活動内容>
Input
アニメーターの労働は「ブラック」なのか(現状)、なぜ「ブラック」なのか(原因)、その解決策は何か(解決策)という3つのターゲットを設定し、それらを明らかにするためはどんな知識が必要か?と考えながら学習しています。
具体的には、原則毎週行っている勉強会や、アニメ業界で働く当事者の方や弁護士の方にお話を聞くフィールドワーク(オンライン開催)等を行っています。勉強会では、『アニメーターの仕事がわかる本』(西位輝実)等の本や『アニメーション制作者実態調査 報告書2019』(JAniCA)等の資料を読み、議論しています。メンバーは元々アニメ好きという人が多いですが、見るのが好きでも制作については何も知らなかったんな~ということを日々実感しています。
Output
新型コロナウイルスの影響で実際に人が集まる形でのシンポジウムの開催が出来なくなったため、現時点ではその代替策を検討中です。追ってこちらのホームページ上でご案内いたします。

参加権としての環境権

開催日:

9月13日

講師:

小島延夫さん(東京駿河台法律事務所、横須賀石炭火力訴訟弁護団長)
山本元さん(NPO法人気候ネットワーク)
中村涼夏さん(Fridays For Future Nagoya 大学生)
加藤あすみさん(Fridays For Future Shinshu 高校生)

地球温暖化、海洋プラスチック、生物多様性…何となく耳にしたことのある「環境問題」。しかし、-そもそも環境問題の何が問題なのか、なぜその問題を解決しないといけないのか、どうやったら解決できるのか、そして、自分に何ができるのか-こんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
「参加権としての環境権」分科会では、環境運動に携わるNGOの方、学生、法律家をゲストスピーカーとして招き、パネルディスカッションを通じて、その疑問に対する答えを皆さんと見つけていきます。
第一部では、環境問題全体に対する理解を深めるとともに、環境問題に対してどのような活動、訴訟・法律問題、法律制度があるかを知ることを目標とし、第二部では、法律家が他の主体とどのように協働することができるかを中心に環境問題へのアプローチを考えます。
ディスカッションの核となるのは「参加権としての環境権」という考え方です。私たちはこれまで環境を守る活動、環境に影響を与えるような活動に対する政治の意思決定に参加してきたことはあったでしょうか。そもそも、意思決定をするために必要な情報に触れる機会はあったのでしょうか。
環境保護を目指す人、公共事業等の推進を目指す人など多様な主体が参加して、はじめて環境に対する意思決定がなされるべきではありませんか?

罪を犯した人の社会復帰支援

開催日:

9月19日

講師:

水野英樹さん(水野法律事務所弁護士、日弁連刑事拘禁制度改革実現本部事務局長
代行)
田原裕之さん(名古屋第一法律事務所弁護士、愛知県弁護士会刑事処遇に関する特
別委員会委員長、日弁連刑事拘禁制度改革実現本部事務局長代行)
伊豆丸剛史さん(長崎県地域生活定着支援センター所長)

私たちの分科会では、「罪を犯した人の社会復帰支援」を取り上げます。罪を犯した人、いわゆる「犯罪者」 に対する社会の目はとても厳しく、厳罰化を求める声も多くあるように思います。しかし、その人がどうして罪を犯してしまったのか、刑罰を科す目的はいったいどこにあるのか、また、刑罰を受けた後、罪を犯した人はどのように再び社会に復帰するのか…。このような点には、あまり目が向けられていないのではないでしょうか。

 

罪を犯したと裁判所で判断された場合、刑罰が科されます。そもそも、刑罰を科す目的は何でしょうか。なぜ刑罰を科すことは正当化されるのでしょうか。

 

そして、罪を犯して服役した人の多くは、いずれ社会に帰ってきます。罪を犯す人の中には、住居や仕事がなく、社会との繋がりも薄い人が一定程度います。そのように、すでに社会との繋がりを失っていた人は、服役後、それらの失われた世界に戻るだけです。さらに、服役している間に社会との断絶がより広がり、その人を取り巻く環境はさらに悪化します。刑罰を科したことにより、根本的な問題は果たして解決されたのでしょうか。また、罪を犯して社会に帰ってきた人は、このような環境の中で、社会の一員として生活することができるのでしょうか。

 

令和元年版犯罪白書によると、平成30年に検挙された人の48.8%の人が再犯者であることが明らかになっています。加えて、平成30年の入所受刑者における性別ごとの再入者率(入所受刑者人員に占める再入者の人員の比率)は、男性が60.8%で、女性が49.1%であることがわかります。さらに、再入者(入所度数が2度以上の者)のうち72.1%が無職者であることも示されています。

 

また同犯罪白書によると、平成30年の出所受刑者のうち満期釈放者等(仮釈放者にたいする保護観察のような継続的な社会処遇の仕組みがない)については、そのうち42.0%の者の帰住先(刑事施設出所後に住む場所のこと)は「その他」、すなわち、帰住先不明、暴力団関係者、刑終了後引き続き被告人として勾留、または出入国在留管理庁への身柄引渡し等になっています。

 

出所者は『「金なし(無職)」、「宿なし」、「寄る辺なし」の三拍子そろった者たち』(掛川直之『不安解消!出所者支援―わたしたちにできること』、旬報社、2018、69頁)といえます。刑罰を受け終わったにもかかわらずです。そのような人たちが自力で社会の中で生活できる環境を整えるのはかなりの困難を伴います。そのため、罪を犯した人が再び社会の中で生活するための社会復帰支援が不可欠とされているのです。

 

社会復帰支援において、私たち社会にいる側の理解は欠かせません。刑罰とはいったい何なのか、刑罰を科すだけで終わってしまってそれでよいのか、刑罰を受けた後、罪を犯してしまった人が本当の意味で社会に復帰するために、私たちはどうあるべきか、一緒に考えてみませんか?

野宿者の人権問題

開催日:

9月21日

講師:

吉永 純 さん(花園大学社会福祉学部教授)
稲葉 剛 さん(つくろい東京ファンド代表理事)
北村 年子 さん(ホームレス問題の授業づくり全国ネット共同代表)

「住所がない人は受け入れられない」――

大型の台風19号が関東地方を襲い、大規模な河川の氾濫をもたらした昨年10月。台東区の公設避難所を訪れた野宿者(狭義の「ホームレス」)の男性2名が、野宿者であることを理由に収容を拒否されました。それは現場の判断ではなく、台東区長を本部長とする台東区災害対策本部の意思決定に基づくものでした。
このような台東区の対応は強い非難を浴び、数日後に区長が謝罪することとなりましたが、テレビ番組やインターネット上では、避難所の衛生や「納税者優先」といった観点から、台東区の対応を支持する意見も少なからず表明されていました。

そして2020年。
新型コロナウイルス感染症が大流行する中、各地で支援団体による炊き出しが減り、収入源となるアルミ缶などの廃品も集めにくくなって、野宿者の生存は強く脅かされています。また、感染を怖れ、捨てられたマスクを洗って繰り返し着用する方もいらっしゃいます。
さらに、3月には、岐阜県で野宿生活をしていた81歳の男性が、少年5人による執拗な暴行の末に殺害されるという、あまりにも痛ましい事件がありました。

このように、野宿者は、自然災害、病気、飢餓、人からの襲撃といった、多様で重層的なリスクに絶えず晒されている存在といえます。

当分科会では、福祉や法の側面から野宿者支援に取り組んできた講師の方々にお話をうかがい、私たちの国や社会が、その構成員である野宿者にどう向き合うべきかを考えます。

表現の自由

開催日:

9月12日

講師:

曽我部真裕さん(京都大学大学院法学研究科教授、あいちトリエンナーレ検討
(検証)委員会委員)

2019年は、表現の自由が社会的な話題になるような事件が非常に多く発生した象徴的な年でありました。司法試験を受験した、あるいは司法試験を受験しようとしている皆さんは、そのようなニュースに触れるたびに、憲法21条1項が保障している表現の自由について考えたことだと思います。
そんな中、愛知県で行われていた国際芸術祭であるあいちトリエンナーレの一つの企画展「表現の不自由展・その後」の展示内容をめぐって、ネット上で政治的な争いが発生し、反対派が愛知県に多くの電凸行為・脅迫行為を行った結果、表現の不自由展・その後は中止に追い込まれました。展示の中止をめぐっては、国内外問わず多くのアーティストが講義の意思を表明し、国内でも表現の自由や美術展のあり方をめぐる議論が活発になされました。
そこで、表現の自由分科会では、あいちトリエンナーレ検討(検証)委員会の委員を務められた京都大学大学院法学研究科教授である曽我部真裕先生を講師としてお招きし、表現の不自由展をめぐって生じた憲法上の問題点を解説していただき、みなさんで表現の自由(特に芸術的な表現活動の自由)について考えようと企画しています。
表現の自由は、受験生であれば当然おさえておくべき重要な法分野でもありますし、修習生になって憲法から離れてしまったという方も、改めて憲法の重要分野について考える機会になると思いますので、ぜひ気軽にご参加ください!

子どもの貧困(8月配信予定)

開催日:

Coming Soon

講師:

阿部彩さん(東京都立大学人文社会学部人間社会学科教授)
栗林知絵子さん(NPO法人豊島WAKUWAKU ネットワーク理事長)
坪井節子さん(弁護士、カリヨン子どもセンター理事長)

本分科会は子どもの貧困という問題に対して強い関心を有している有志が立ち上げました。
子どもは生まれる場所・環境を選ぶことができず、その親の経済状況に大きく影響を受けます。現在の我が国では、多数の子どもがその家庭の経済状況によって貧困に陥り、満足の行く進学・就職をすることができず、結果として次世代の子どもに貧困が連鎖するという状況が拡大しつつあり、それは新型コロナウイルスの流行によってより一層深刻化していくであろうと考えております。
私たちはこのような現状は重大な問題であると考え、73 期 7 月集会において本問題を取り扱うことにいたしました。本分科会の活動目的は、法曹としてどのような活動によって本問題の解決に貢献できるかという点及びどのように法令を整備すれば本問題の解決に近づくかという点について、私たち自身の考えを示すことにあります。
現在、子どもの貧困に関連する様々な文献・資料を用いて、子どもの貧困の原因はどこにあるのか、この問題を考える際にはどのような点が重要となるのか、「子どもの貧困は自己責任だ」などとする社会的意見に対してどのように反論できるかなど、様々な観点から学習を進めております。
社会的に弱い立場にある子どもたちが、貧困という困難からどうすれば抜け出せるのか、一緒に考えてみませんか?

コロナと人権課題

開催日:

7月18日

講師:

「生存のためのコロナ対策ネットワーク」より
今野晴貴さん(NPO法人POSSE代表)
藤田孝典さん(NPO法人ほっとプラス理事)
竹信三恵子さん(ジャーナリスト)
大内裕和さん(中京大学教授)

新型コロナウイルスの感染拡大は,単なる衛生問題を超えて,重大な人権問題・社会問題に発展しています。補償なき自粛による失業,「ステイホーム」で広がるDV・虐待,感染者や医療従事者に対する差別…。ただでさえ深刻化していた日本社会のひずみが,一層悪化しています。
私たち修習生は,2020年12月に実務の一線に立つ予定です。その時に出会う人々は,公私ともにコロナ禍で疲弊しきっているでしょう。彼ら・彼女らがどのような問題に直面するのか知りたい――そのような思いの下,私たちは「コロナと人権課題」分科会を新設することにしました。
コロナ禍の影響は非常に多岐にわたります。そこで,当分科会は,〈概観〉と〈深掘り〉という二つのアプローチから,コロナ禍の実態に迫っていこうと考えています。
まず〈概観〉とは,コロナ禍によって生じる人権問題・社会問題の全体像を把握することです。今後どのような問題が発生するかを考えるうえで,事態を鳥瞰することは必要不可欠であることから,〈概観〉を行うことにしました。
これに対して〈深掘り〉とは,〈概観〉によって把握した問題群のうち,法律家の解決に委ねられるべきテーマについて,理解を深めることです。〈概観〉によって発見された法的論点を〈深掘り〉することで,私たちの今後の活動に直結する知見を得たいと考えています。
いま何が起きているのか,法律家に何ができるのか,みなさんとともに考える企画にしてまいります。たくさんの方々のご参加をお待ちしております。

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