旧優生保護法

皆さんは,「優生思想」という言葉をご存知ですか。これは,優れた子孫の出生を促すとともに劣った子孫の出生を防止するという考え方であり,ナチスドイツによるユダヤ人の大量虐殺も,この考え方に基づいて行われました。
実は日本にも,この優生思想に基づいて制定された「優生保護法」という法律があります。1948年から1996年に現在の母体保護法へと改正されるまで,50年近くにもわたり日本で施行されていた法律です。
さらに日本では,この優生保護法に基づき,障害者の方に対して,遺伝的に劣った性質を持つとみなして本人の同意を得ることなく,「身体拘束」や「欺罔」などの方法による強制的な不妊手術が行われてきました。不妊手術は84万5000件実施され,そのうち強制的不妊手術はおよそ1万6500件に及ぶといわれています。
強制的不妊手術の被害者やその家族は,2018年1月の仙台地裁に提訴された裁判を皮切りに,現在全国各地で優生保護法に基づく強制的不妊手術について国に賠償を求める裁判を起こしています。
旧優生保護法は,障害者の方に対する差別であると同時に,「子を産み育てる権利」(リプロダクティブ権)を侵害する重大な人権侵害です。この問題について,裁判の動向や当事者の方のお話を聞きながら,一緒に考えてみませんか。

記事一覧に戻る
single.php
TOPへ